アリタリア後継会社買収、伊ファンドの連合が独占交渉

イタリア政府は8月31日、経営破綻した伊アリタリア航空の後継として設立された国営ITAエアウェイズの売却について、伊ファンドのセタレス、欧州航空大手エールフランス-KLM、米デルタ航空のコンソーシアム(企業連合)と独占交渉を行っていることを明らかにした。

21年10月に運航を開始したITAエアウェイズをめぐっては、コンテナ海運大手のMSC(スイス)と独航空大手ルフトハンザが1月、共同買収名乗りを上げ、政府も取引に前向きの姿勢を示していた。買収提案の詳細は不明だが、消息筋がロイター通信に明らかにしたところによると、株式80%を8万5,000万~9億ユーロで買い取るという内容だ。

同問題を管轄する財務省は、セタレス連合の提案内容も明らかにしていないが、セタレスが単独で株式60%を取得し、財務省の持ち株比率は40%に縮小する。ロイター通信によると、取引価格は6億ユーロ以上。エールフランス-KLMとデルタは当初、ITAエアウェイズのパートナーとして運航に協力するが、将来的にはそれぞれ株式20%を取得する計画という。

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