欧州自動車工業会(ACEA)が16日に発表したEU(マルタを除く26カ国)の8月の新車販売(登録)台数は65万305台となり、前年同月から4.4%増加した。販売増加は14カ月ぶり。サプライチェーンの混乱がやや解消したことで供給制約が緩和したことが背景にあるもようだ。(表参照)
同時に発表された7月の販売台数は前年同月比10.4%減の73万8,238台。1~8月の累計は前年同期比13.6%減の534万6,418台となった。
8月は主要市場で軒並み増えた。上げ幅はイタリアが9.9%、スペインが9.1%、フランスが3.8%、ドイツが3.0%。
欧米の主要メーカーはルノーを除いて伸びた。最大手フォルクスワーゲン(VW)は7.9%増。日本勢はトヨタが7.4%増、マツダが16.3%増となったが、その他はマイナスだった。
新車販売は8月に改善したが、依然としてコロナ禍前を大きく下回る水準だ。物価の高騰、景気の先行き不安で消費者は購入に慎重になっており、一時的な増加にとどまる可能性がある。