日立エナジーは20日、ブルガリア中北部のセヴリエヴォ工場の拡張・近代化プロジェクトの完了を記念する式典を行った。高電圧製品に対する世界的な需要拡大に応え、増産に乗り出す。投資額は明らかにされていない。
新たに設けられた工場棟の面積は7万4,000平方メートルで、800人強が働く。ガス絶縁開閉器、ガス遮断器のモジュール部品や、金属閉鎖型キャパシタバンクの生産を手がける。
式典に出席したブルガリアのルメン・ラデフ大統領は、「日立エナジーのスマートグリッド技術で再生可能エネルギーの利用が活発になり、製造、運輸、インフラといったブルガリア基幹産業界における経済成長を支えている」と指摘した。
セヴリエヴォ工場は社会主義政権下の1962年の設立。1996年の民営化でスイス重電大手ABBの傘下に入った。2020年に日立がABBのパワーグリッドビジネスの80.1%を取得したことで日立グループの一員となった。21年10月に名称を日立ABBパワーグリッドから日立エナジーに変更した。
日立エナジーも参加する企業連合NPPモダニゼーションズは同月、コズロドゥイ原子力発電所の電気設備交換工事を830万レフ(420万ユーロ)で受注した。