オランダの医療機器大手フィリップスは24日、睡眠ケア製品のリコール(自主回収)による経営悪化に対応するため、約4,000人の従業員を削減すると発表した。全世界の従業員の約5%に相当する大型リストラとなる。
当初の削減はオランダ、米国の販売が振るわない部門が対象となる。リストラのコストは3億ユーロ程度に上る見通しだ。
同社は睡眠治療関連機器のリコールを受けて、株価が1年間で約70%下落。フランス・ファン・ホーテン最高経営責任者(CEO)が今月に退任し、遠隔医療やIOTによるサービスを展開するコネクテッドケア部門を率いるロイ・ヤコブス氏が新CEOに就任していた。
フィリップスは2021年4~6月期まで5四半期連続で減収・減益となっていたが、同日発表した7~9月期決算で13億ユーロの純損失を計上。ついに赤字に転落した。このため、ヤコブスCEOは大型リストラに踏み切った。