英当局がティックトックに罰金、子供のデータ不正利用などで

英情報保護当局の情報コミッショナー事務局(ICO)は4日、中国系動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」に対して、個人情報保護法違反で罰金支払いを命じたと発表した。子供の利用者のデータを不正利用したことなどを問題視したもので、罰金額は1,270万ポンド(約20億円)に上る。

ティックトックは13歳未満の子供はアカウントを開設できないことにしている。しかし、ICOによると、同社はチェックを怠り、英国では2020年に最大140万人が利用していた。さらに、集めた個人データを保護者の同意なしに利用していた。

ICOはデータが子供の追跡やプロファイルに利用され、子供が有害または不適切なコンテンツに接しかねない状況を招いたとして、厳しい処分を下した。

ティックトックをめぐっては、欧米で利用者の個人データや機密情報が中国政府に渡る恐れがあるとして締め付けが強まり、公務員などによる利用を禁止する動きが広がっている。英国は3月中旬、公用端末での利用を禁止した。EUでは欧州委員会、欧州議会や仏、オランダが同様の措置を講じている。

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