GSK、カナダのバイオ医薬品企業を買収

英製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)は18日、カナダのバイオ医薬品会社ベラス・ヘルスを買収することで合意したと発表した。ベラス・ヘルスは慢性咳嗽(がいそう=RCC)の治療薬開発に取り組んでいる企業。GSKは買収によって呼吸器系疾患治療の製品群を強化する。

GSKはベラス・ヘルスを20億ドルで買収する。1株当たりの買い取り価格は14.75ドル。前営業日(17日)の終値の7.26ドルに2倍以上を上乗せした水準となる。2023年7~9月期までの買収手続き完了を見込む。

ベラス・ヘルスは胸部レントゲン写真や肺機能検査に異常がないのに8週間以上咳が続く難治性RCCの治療薬開発を進めていることで知られる企業。臨床試験(治験)は最終段階にある。

GSKは一般用医薬品(大衆薬)などを手がけるコンシューマー・ヘルスケア部門を22年に分離してから医療用医薬品事業の強化が急務となっており、同年に米ワクチン会社アフィニバックスを最大33億ドル、血液がんの治療薬に特化した米バイオ医薬品企業のシエラ・オンコロジーを19億ドルで買収することで合意していた。

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