欧州自動車工業会(ACEA)が21日に発表したEU27カ国の5月の新車乗用車の販売(登録)台数は93万8,950台となり、前年同月から18.5%増加した。販売増加は10カ月連続。電気自動車(EV)の販売が好調で、市場をけん引している。
純電気自動車(バッテリー式電気自動車=BEV)は51.9%増の9万4,561台。全体でのシェアは13.8%で、前年同月から4.0ポイント拡大した。オランダで118.4%増となるなど、大半の市場で大きく伸びた。
エンジンを搭載したハイブリッド式電動自動車(HEV)は27.6%増。シェアは23.2%から25.0%に伸びた。主流のガソリン車は12.6%増加したが、シェアは約2.0%低下の36.5%に後退した。ディーゼル車は2.9%減となり、シェアは17.4%から14.3%に縮小した。
主要市場はドイツが19.2%、フランスが14.8%、イタリアが23.1%、スペインが8.3%の幅で増えた。
欧米の主要メーカーはフォルクスワーゲン(VW)が19.5%増、ルノーが35.9%増、BMWが34.3%増と好調だった。特にEVメーカーの米テスラが2,191%増と絶好調だ。日本勢はトヨタが5.2%増、スズキが79.8%増、マツダが53.9%増となったが、日産が7.5%、三菱が24.8%、ホンダが50.9%の幅で落ち込み、明暗が分かれた。
EUに英国、アイスランド、ノルウェー、スイスを加えた欧州31カ国ベースの販売台数は18.2%増の112万1,644台。英国は16.7%増の14万5,204台だった。