欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/11/17

東欧・ロシア・その他

ロシアの7~9月GDP0.7%増、欧米の制裁で減速続く

この記事の要約

ロシア連邦統計庁が13日発表した2014年7~9月期の国内総生産(GDP)の実質伸び率(速報値)は前年同期比0.7%となった。ウクライナ情勢をめぐる欧米による対ロ制裁などが響き、3四半期連続で1%を下回る低成長にとどまっ […]

ロシア連邦統計庁が13日発表した2014年7~9月期の国内総生産(GDP)の実質伸び率(速報値)は前年同期比0.7%となった。ウクライナ情勢をめぐる欧米による対ロ制裁などが響き、3四半期連続で1%を下回る低成長にとどまった。

ロシアのGDP伸び率は2013年10-12月期の前年同期比2.0%から今年1~3月期は0.9%、4~6月期に0.8%と鈍化が続いている。中央銀行は10日、2014年のGDP伸び率が0.3%にとどまるとの予想を発表。欧米の制裁が続いた場合は、15年はゼロ成長になるとの見通しを示した。一方、世界銀行や多くの民間エコノミストは、ロシア経済は来年にリセッション(景気後退)に陥るとより厳しい見方を示している。

ロシア最大手銀行ズベルバンクの投資銀行部門であるズベルバンクCIBによると、今年の鉱工業生産は前年比1.6%増と底堅さを見せる一方で、昨年まで成長をけん引してきた個人消費は2.0%と前年の半分程度に落ち込む見通し。さらに、企業は投資を手控える傾向を強めており、固定資産投資は前年のマイナス0.1%から今年はマイナス2%へと減少が加速すると見られるという。