欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/12/15

西欧

仏建材大手サンゴバン、スイスのシーカを買収へ

この記事の要約

欧州建材大手の仏サンゴバンは8日、スイス同業シーカを買収すると発表した。創業家のブルカルト一族が保有する株式16.1%を27億5,000万スイスフラン(約22億9,000万ユーロ)で取得する。同株式は議決権ベースで52. […]

欧州建材大手の仏サンゴバンは8日、スイス同業シーカを買収すると発表した。創業家のブルカルト一族が保有する株式16.1%を27億5,000万スイスフラン(約22億9,000万ユーロ)で取得する。同株式は議決権ベースで52.4%に相当し、サンゴバンはシーカの経営権を握ることになる。

シーカは建設・工業用の接着剤、シーリング材、コンクリート混和剤などを手掛ける。2013年の売上高は51億4,000万スイスフラン。サンゴバンは同社の買収により、2017年に1億ユーロ、19年から1億8,000万ユーロのシナジー効果が見込めるとしている。

サンゴバンは5日にブルカルト一族と株式売買で合意した。買収額は同日の終値に78%を上乗せした水準となる。しかし、シーカの経営陣はブルカルト一族が事前協議なしで一方的に株式売却を決めたとして反発。シーカに有益な点がないとして買収に抵抗しており、曲折も予想される。