ドイツが企業経営者の報酬で英国を初めて上回ったことが、ベルギーのブレリック・ビジネススクールがまとめた調査で分かった。5日付の英フィナンシャル・タイムズなどが報じた。
これまで英国の経営者は欧州で最も高い報酬を受け取っていた。しかし、英、独、仏、オランダ、ベルギーの500社を超える上場企業(時価総額50億ユーロ以上、金融機関を除く)を対象とした同調査によると、最高経営責任者(CEO)の2013年の平均報酬はドイツが344万ユーロと、英の340万ユーロをわずかながら上回った。
同リポートは要因として、ドイツでは2009年の法改正で役員報酬が企業の業績に連動して増加する余地が広がったのに対して、英国では株主の監視が厳しくなり、報酬を引き締める傾向が強まっていると指摘。13年の報酬はドイツのCEOの69%で引き上げられた一方で、英国では61%が据え置きまたは削減されたとしている。