英政府統計局が1月27日発表した2014年10~12月期の国内総生産(GDP、速報値)は実質ベースで前期比0.5%増加し、8期連続でプラス成長となった。ただ、伸び率は前期の0.7%を下回り、13年10~12月期以来の低水準に縮小した。
英経済の柱である金融などサービス業は好調で、伸び率は前期と同じ0.8%だった。しかし、建設業が1.8%減、鉱工業が0.1%減と不振だった。鉱工業の低迷はエネルギー生産が2.8%減と大きく落ち込んだのが主因。製造業に限ると0.1%増となった。
ただ、14年通期の成長率は2.6%と、前年の1.7%から拡大し、世界金融危機で揺れた08年以降で最大の水準となった。先進国で最高の成長率と目されている。市場では10~12月期に失速したものの、建設とエネルギーの低迷は一時的なもので、今年の英経済は原油安などに支えられ、堅調を維持するとの見方が出ている。