欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/2/2

西欧

トタル、アブダビで油田権益取得

この記事の要約

仏石油大手トタルは1月29日、アラブ首長国連邦(UAE)の陸上油田の権益10%を取得することでアブダビ最高石油評議会およびアブダビ国営石油会社(ADNOC)と合意したと発表した。権益は1月1日にさかのぼって発効し、期間は […]

仏石油大手トタルは1月29日、アラブ首長国連邦(UAE)の陸上油田の権益10%を取得することでアブダビ最高石油評議会およびアブダビ国営石油会社(ADNOC)と合意したと発表した。権益は1月1日にさかのぼって発効し、期間は40年。

今回の対象となる「ADCO鉱区」は世界有数の生産量を誇る巨大油田で、2015年の生産量は日量160万バレル、17年は180万バレルに達する見込み。同鉱区はトタルのほか、英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル、英BP、米エクソンモービルがそれぞれ9.5%の権益を保有していたが、14年1月に権益が失効。欧米石油大手が更新を求める中、アブダビ側は新たにアジア企業を迎え入れる意向を表明し、ADNOCが一時的に全権益を取得したうえで入札を実施していた。入札には欧米石油大手に国際石油開発帝石、中国石油天然ガス集団、韓国石油公社のアジア勢を加えた9社が応札したとされ、トタルは応札企業のなかで最初に合意に達した。

トタルはアブダビで今回のADCO鉱区のほか、アブアルブクーシュ鉱区の権益75%と、沖合油田の権益を持つアブダビマリンエリアズ(ADMA)の株式15%を保有している。