欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/2/9

総合 – 欧州経済ニュース

デンマーク中銀が追加利下げ、政策金利マイナス0.75%に

この記事の要約

デンマーク中央銀行の国立銀行は5日、主要政策金利である譲渡性預金(CD)金利を0.25ポイント引き下げ、マイナス0.75%にすると発表した。通貨クローネが対ユーロで上昇するのを防ぐためで、今年に入って4度目の利下げとなる […]

デンマーク中央銀行の国立銀行は5日、主要政策金利である譲渡性預金(CD)金利を0.25ポイント引き下げ、マイナス0.75%にすると発表した。通貨クローネが対ユーロで上昇するのを防ぐためで、今年に入って4度目の利下げとなる。

クローネはスイス中銀がスイスフラン高・ユーロ安を抑えるために導入していた為替の無制限介入を放棄したことや、欧州中央銀行(ECB)が量的金融緩和の実施を決めたことで買いが集中し、対ユーロで上昇圧力が強まっており、ユーロとペッグ(連動)する制度の維持が危ぶまれている。このため中銀は1月19日から3度にわたって計0.45ポイントの利下げを実施していた。今回の追加利下げで、下げ幅は0.7ポイントに達した。

デンマークのペッグ制では、1ユーロ=7.46クローネが目標水準となっている。同日の外国為替市場では追加利下げを受けてクローネが売られ、同水準内の1ユーロ=7.4480クローネまで下落した。

デンマーク中銀は利下げに加えてクローネ売り・ユーロ買い介入を進めている。3日に発表した1月の介入額は1,063億クローネ(約143億ユーロ)で、国内総生産(GDP)の約6%に相当する規模に達した。中銀はペッグ制を「デンマーク経済の不可欠な要素」とした上で、通貨安定に向けて無制限で介入を続ける方針を示した。