欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/3/16

西欧

独エーオン、14年は過去最大の赤字に

この記事の要約

独エネルギー最大手のエーオンが11日発表した2014年12月通期決算の最終損益は31億6,000万ユーロの赤字となり、前期の黒字(20億9,100万ユーロ)から大幅に悪化した。赤字は過去最大規模。組織再編計画の一環で巨額 […]

独エネルギー最大手のエーオンが11日発表した2014年12月通期決算の最終損益は31億6,000万ユーロの赤字となり、前期の黒字(20億9,100万ユーロ)から大幅に悪化した。赤字は過去最大規模。組織再編計画の一環で巨額の評価損を計上したことが響いた。

同社は昨年11月、従来型発電(原子力、石炭、天然ガス発電)の分社化方針を明らかにした。電力卸価格の大幅下落などを受けた措置で、今後は経営資源を再生可能エネルギー、送電・送ガス網、顧客向けソリューションの3分野に絞り込む。これに伴って資産価値の再評価を実施したことで、昨年に評価損54億ユーロを計上した。

本業のもうけを示す営業利益(EBITDAベース、調整済み)も前期比9%減の83億3,700万ユーロと振るわなかった。再可エネ電力の急増を受けて電力価格が下落していることが影響。売上高も7%減の1,115億5,600万ユーロに落ち込んだ。12月末時点の純債務は333億9,400万ユーロで、1年前(322億1,800万ユーロ)に比べ3%膨らんだ。