欧州議会の漁業委員会は7日、バルト海のタラ、スプラットおよびニシンの漁業資源管理に関する複数年度計画を採択した。改革された共通漁業政策(CFP)のもとで策定された複数年度計画が採択されたのは今回が初めて。
欧州議会によると、バルト海で漁獲される魚の94%をタラ、スプラットおよびニシンが占めている。複数年度計画は、これらの魚種の相互依存関係を考慮に入れた資源管理を目指すもので、単一の魚種に焦点を当てた資源管理と比べ、複数の魚種の食性や個体数に影響を与える環境条件を勘案することで、より持続可能な漁業が可能になると期待されている。
今回採択された複数年度計画はまた、タラ、スプラットおよびニシンと混獲されることが多いカレイやヒラメなどの魚種についても言及。科学的調査によって、これらの混獲魚種が危機に直面していることが示唆されているとして、タラ、スプラットおよびニシンの漁獲に過度に影響を与えない形で混獲を防止する措置を講じることを求めている。
同計画は今月末に欧州議会本会議で採決にかけられた後、閣僚理事会で審議される。