欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/4/13

西欧

後発薬大手マイラン、アイルランドのペリゴに買収提案

この記事の要約

後発医薬品(ジェネリック薬)大手の米マイランは8日、アイルランドの大衆薬大手ペリゴに買収を提案したと発表した。買収額は288億6,000万ドル。ペリゴは取締役会が提案を検討するとしている。 ペリゴは大衆薬が中核事業。幼児 […]

後発医薬品(ジェネリック薬)大手の米マイランは8日、アイルランドの大衆薬大手ペリゴに買収を提案したと発表した。買収額は288億6,000万ドル。ペリゴは取締役会が提案を検討するとしている。

ペリゴは大衆薬が中核事業。幼児用食品、後発医薬も手がける。マイランは同社の買収によって後発薬以外に事業基盤を拡大することができる。買収が実現すると、年間売上高が150億ドルを超える大型製薬会社が誕生する。

マイランは6日に買収を提案した。買収は現金支払いと株式交換を組み合わせた方式で、1株当たりの買収額は205ドル。現金と株式交換の比率など詳細は明らかにしていないが、同価格は5日の終値に25%を上乗せした水準となる。

世界の製薬業界では再編の動きが活発化しており、マイランは米アボットの米国以外の後発薬事業を買収し、節税目的で今年になって本社をオランダのアムステルダムに移した。また、ペリゴは米国の企業だったが、2013年にアイルランド製薬大手エランを買収し、本社をアイルランドに移転。今年3月にはベルギーの大衆薬メーカー、オメガ・ファーマを買収した。