欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/4/27

総合 – 欧州経済ニュース

EUがウクライナに2.5億ユーロ融資、経済安定化と構造改革を支援

この記事の要約

欧州委員会は21日、ウクライナに対して2億5,000万ユーロの融資を実施したと発表した。同国の緊急な資金需要に対応するとともに、経済安定化と構造改革を支援する。 今回の融資は、ウクライナに対する総額6億1,000万ユーロ […]

欧州委員会は21日、ウクライナに対して2億5,000万ユーロの融資を実施したと発表した。同国の緊急な資金需要に対応するとともに、経済安定化と構造改革を支援する。

今回の融資は、ウクライナに対する総額6億1,000万ユーロの第1回マクロ財政支援(MFA)の最終供与分として実施された。第1回MFAは2010年の決定に基づき、14年5月に1億ユーロ、同12月に2億6,000万ユーロが支払われた。第2回MFAの規模は10億ユーロで、14年6月と12月にそれぞれ5億ユーロを供与。欧州委は今年1月に総額18億ユーロの第3回MFAを提案し、今月15日に欧州議会と理事会に承認された。6月中に第1回目の支払いが実施される見通しとなっている。

MFAは財政管理、腐敗防止、貿易と税制、エネルギーおよび金融部門の改革を重点的に支援している。欧州委のドムブロフスキス副委員長(ユーロ・社会対話問題担当)は、「ヨーロッパはこの苦難の時期に政治、金融の両面でウクライナと結束する。ウクライナは競争力を強化し、EUのルールと価値に近づくため経済とガバナンスの改革に多大な努力を払っている。我々は同国の自立と領土保全のための戦いを支援している」と述べた。