欧州金融大手の伊ウニクレディトとスペインのバンコ・サンタンデールは23日、資産運用部門を統合することで合意したと発表した。誕生する新会社は運用資産が4,000億ユーロに上る欧州有数の資産運用会社となる。
統合するのはウニクレディト傘下のパイオニアとバンコ・サンタンデール傘下のサンタンデール・アセット・マネジメント。持ち株会社パイオニア・インベストメンツを設立し、移管する。同持ち株会社にはウニクレディトが50%を出資。残りはサンタンデール・アセット・マネジメントの株式50%を保有する米投資会社のウォーバーグ・ピンカスとゼネラル・アトランティックが出資する。
新持ち株会社にはパイオニアの米国事業と、パイオニアとサンタンデール・アセット・マネジメントの米国以外の事業を分けて移管する。米国以外の事業の持ち株構造は複雑だが、ウニクレディトとバンコ・サンタンデールがそれぞれ33.3%、ウォーバーグ・ピンカスとゼネラル・アトランティックが残りを保有する形となる。パイオニアの米国事業は持ち株会社が統括するため、ウニクレディトが50%、ウォーバーグ・ピンカスとゼネラル・アトランティックが50%を保有する。
ウニクレディトとバンコ・サンタンデールは、経営資源を銀行部門に集中するため、資産運用部門を切り離して統合する方針を固め、昨年9月から協議を行っていた。