欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/5/5

ロシア・CIS・その他

ガスプロム、13年は7%減益

この記事の要約

ロシアの国営天然ガス大手ガスプロムが4月29日発表した2013年通期決算の最終利益は1兆1,393億ルーブル(約3兆2,474億円)で、前年同期から7%減減少した。売上高は10.1%増の5兆2,500億ルーブルに伸びたが […]

ロシアの国営天然ガス大手ガスプロムが4月29日発表した2013年通期決算の最終利益は1兆1,393億ルーブル(約3兆2,474億円)で、前年同期から7%減減少した。売上高は10.1%増の5兆2,500億ルーブルに伸びたが、ルーブル安による為替差損が響き、減益となった。

地域別のガス販売量は、欧州・その他の地域(日本、韓国、中国)が1,743億立法メートルで、15.4%の大幅増となった。一方、国内販売量は8.3%減の2,433億立方メートル、ロシアを除く旧ソ連圏でも10.1%減の594億立方メートルに落ち込んだ。

1,000立法メートル当たりのガス販売価格(関税込)は欧州・その他の地域が平均12,138ルーブル(前年:11,970ルーブル)、国内が3,265ルーブル(同2,868ルーブル)、旧ソ連圏が8,500ルーブル(同9,490ルーブル)だった。

ガス売上高は欧州・その他の地域が販売量拡大と価格上昇の相乗効果で14.5%増の1兆6,828億ルーブルに拡大した。国内は販売が落ち込んだものの平均14%の価格上昇により4.4%増の7,943億ルーブルを確保した。旧ソ連圏は販売不振と価格低下で前年を20.6%も下回る4,203億ルーブルに減少した。

今年はロシアのウクライナ紛争介入に対する制裁拡大により経済や金融市場が打撃を受け、自社を含めて企業業績に悪影響が及ぶリスクがあると見ている。