2014/5/12

総合 – 欧州経済ニュース

欧州中銀が来月に追加金融緩和か、ドラギ総裁が示唆

この記事の要約

欧州中央銀行(ECB)は8日に開いた定例政策理事会で、ユーロ圏18カ国に適用される最重要政策金利を現行の年0.25%に据え置くことを決めた。金利据え置きは6カ月連続。しかし、ユーロ圏ではインフレ低迷が長期化し、景気回復を […]

欧州中央銀行(ECB)は8日に開いた定例政策理事会で、ユーロ圏18カ国に適用される最重要政策金利を現行の年0.25%に据え置くことを決めた。金利据え置きは6カ月連続。しかし、ユーロ圏ではインフレ低迷が長期化し、景気回復を阻害する懸念が強まっていることから、ドラギ総裁は来月の追加金融緩和実施を示唆した。

ユーロ圏ではインフレ率が極めて低い水準で推移するディスインフレが続いており、南欧諸国の債務危機をほぼ終息させたEUにとって、新たな大きな問題となっている。4月のインフレ率は季節的要因で前月を0.2ポイント上回る0.7%となったものの、なおECBが上限目標値とする2%を大きく割り込む水準だ。このため、追加金融緩和を求める圧力が強まっているが、ECBは政策金利が昨年11月の利下げで過去最低水準となっていることから、見送ってきた。

ECBは今回、4月のインフレ率が持ち直したことから、再び現状維持を決めた。ただ、ドラギ総裁は理事会後の記者会見で、ユーロ高が輸入コストを引き下げ、低インフレの一因となっていることについて「重大な懸念要因だ」と指摘し、強い警戒感を表明。「理事会は次回に行動する用意がある」と述べ、理事会がECBの最新経済予測の結果を踏まえた上で、6月に追加金融緩和に踏み切ることを示唆した。

これまでドラギ総裁は追加金融緩和について、利下げ余地が小さいことから、国債買い入れなど量的緩和に前向きの姿勢を示していた。しかし、市場では次回の動きに関して、総裁がユーロ高への強い懸念を示したことから、為替対策としてより即効性のある政策金利の利下げが有力との見方が多い。民間金融機関が手元資金をECBに預け入れる際の金利(預金ファシリティ金利)をゼロからマイナスに引き下げる措置を同時に講じると予想する向きもある。