欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/5/26

西欧

アイルランド製薬エンドー、米パー買収で合意

この記事の要約

アイルランドの製薬大手エンドー・インターナショナルは18日、米同業パー・ファーマシューティカルを買収することで合意したと発表した。買収額は80億5,000万ドル。エンドーは買収によってジェネリック薬(後発医薬品)事業を大 […]

アイルランドの製薬大手エンドー・インターナショナルは18日、米同業パー・ファーマシューティカルを買収することで合意したと発表した。買収額は80億5,000万ドル。エンドーは買収によってジェネリック薬(後発医薬品)事業を大きく強化する。

エンドーは米投資会社TPGキャピタルが保有するパーの全株式を現金と株式交換で取得する。現金部分は65億ドル。今年下期の買収手続き完了を見込む。

エンドーの2014年の売上高は29億ドルで、うち11億ドルを後発薬部門が占めている。パーはほぼ後発薬に特化しており、昨年の売上高は13億ドルに上る。2012年にTPGに19億ドルで買収されてから、開発が難しい高付加価値の後発薬の開発を強化している。

エンドーによると、買収によって同社はパーの約100種の製品が加わり、米後発薬市場で10位から5位(売上高ベース)に浮上する。

同社は買収による事業強化を目指している。3月に米サリックス・ファーマシューティカルズの買収に乗り出したが、カナダのバリアント・ファーマシューティカルズ・インターナショナルに競り負け、断念した経緯がある。後発薬部門には2010年にクオリテストを買収して参入。その後買収を繰り返し、同事業の強化を図ってきた。