欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/7/13

西欧

IAGのエアリンガス買収、実現へ前進

この記事の要約

アイルランドの航空会社エア・リンガスの筆頭株主である欧州格安航空最大手ライアンエアー(アイルランド)は10日、インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)によるエア・リンガス買収を受け入れると発表した。これによっ […]

アイルランドの航空会社エア・リンガスの筆頭株主である欧州格安航空最大手ライアンエアー(アイルランド)は10日、インターナショナル・エアラインズ・グループ(IAG)によるエア・リンガス買収を受け入れると発表した。これによって同買収は最大の難関を突破し、実現に向けて大きく前進した。

英ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)とスペインのイベリア航空の親会社であるIAGは昨年12月、エア・リンガスに買収を提案。エア・リンガスは拒否していたが、1月に買収条件が引き上げられたことから同意していた。1株当たりの買い取り価格は2.55ユーロで、エア・リンガスの価値を13億5,000万ユーロと評価した格好となる。

同買収をめぐっては、大株主であるアイルランド政府(出資比率25%)が5月に受け入れを決めた。29.8%を出資するライアンエアーは態度を保留していたが、取締役会は買収提案を「妥当」と判断し、承認することを決めた。

買収の最後のハードルとなっているのは、EUによる承認。欧州委員会は15日までに可否を判断することになっている。