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2015/7/13

西欧

独SGLが組織再編、黒鉛電極部門は分社化

この記事の要約

炭素製品大手の独SGLは7日、組織再編を発表した。2013年に着手したコスト削減計画の一環で、今後の成長が見込める「黒鉛材料&システムズ(GMS)」「炭素繊維・複合材料(CFM)」の2部門を強化。製鋼用黒鉛電極 […]

炭素製品大手の独SGLは7日、組織再編を発表した。2013年に着手したコスト削減計画の一環で、今後の成長が見込める「黒鉛材料&システムズ(GMS)」「炭素繊維・複合材料(CFM)」の2部門を強化。製鋼用黒鉛電極などを手がける「パフォーマンス製品(PP)」部門は中国企業などとの価格競争を背景に収益力が低下しているため分社化する。

同社は主力製品である黒鉛電極、特殊炭素製品の需要減など受けて業績が悪化したため、13年9月にコスト削減計画を打ち出した。工場閉鎖や人員削減を実施し、14年12月通期は2億4,700万ユーロの最終赤字を計上したものの、赤字幅が前期(3億1,700万ユーロ)から縮小するなど効果が現れている。ただ、黒鉛電極事業は依然として足かせとなっていることから、PP部門を16年末までに分社化する。他社への売却ないし合弁化、新規株式公開(IPO)を視野に入れている。

GMSとCFM部門については内部成長を通して20年までに売上高を約50%拡大(14年比)。必要に応じて買収も行い、競争力を強化する。