クロアチアのミランコヴィッチ首相は6日、リニッチ財務相を解任した。木材加工会社に対する納税免除措置をめぐる汚職疑惑が浮上いるため。与党・社会党(SDP)で屈指の人気政治家だったリニッチ氏の解任で、党内の足並みがそろっていない現状が浮き彫りとなった。後任にはラロヴァッチ副財務相が就任する。
問題となっているのは、リニッチ氏に近いとされる木材加工会社に対する免税措置。クロアチアは経営破綻の危機に陥っている企業に、税金を土地で代納することを認める規定を導入したが、このケースでは地価が極めて高い水準に算定された。リニッチ氏が当初、取引に反対していたのに、その立場を翻したこともあって、汚職疑惑が取りざたされている。