欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/5/12

東欧・ロシア・その他

スロベニア首相が辞任、総選挙前倒し実施へ

この記事の要約

スロベニアのブラトシェク首相が5日に辞任した。先月末に支持基盤である与党「積極的なスロベニア(PS)」の臨時党大会で党首の座を追われたことが理由だ。3日の連立与党代表との会談を踏まえ、総選挙の早期実施に努める姿勢を改めて […]

スロベニアのブラトシェク首相が5日に辞任した。先月末に支持基盤である与党「積極的なスロベニア(PS)」の臨時党大会で党首の座を追われたことが理由だ。3日の連立与党代表との会談を踏まえ、総選挙の早期実施に努める姿勢を改めて示している。6月22日の選挙を狙うが、憲法の規定に従うと実現は困難とみられ、国内メディアは9月の実施が濃厚と報じている。

パホル大統領は選挙に向けた手続きを加速させるため、組閣命令権を行使しない姿勢を示している。スロベニアでは議員10人の賛成で首相候補を提案することができるが、ブラトシェク氏は議会会派に対してもこれを見送るよう呼びかけた。

今回の辞任を機に、スロベニア左派勢力再編の動きが進みそうだ。党首退任と同時にブラトシェク氏と閣僚2人、議員12人がPSを離党した。PSの議員数はこれにより13人に減った。

PSのヤンコヴィッチ新党首に対しては汚職疑惑で当局が捜査を進めている。ブラトシェク政権で連立を組んだ3党はいずれも、ヤンコヴィッチ氏との協力を拒んでいる。