欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/9/28

西欧

ノルウェー中銀が再利下げ、過去最低の0.75%に

この記事の要約

ノルウェー中央銀行は24日、主要政策金利を0.25ポイント引き下げ、過去最低の0.75%とすることを決めた。原油安が西欧最大の産油国である同国の経済を大きく圧迫していることを受けたもので、6月に続く利下げとなる。 石油産 […]

ノルウェー中央銀行は24日、主要政策金利を0.25ポイント引き下げ、過去最低の0.75%とすることを決めた。原油安が西欧最大の産油国である同国の経済を大きく圧迫していることを受けたもので、6月に続く利下げとなる。

石油産業はノルウェーの国内総生産(GDP)の20%以上を占める重要部門。原油価格の下落で石油会社の投資が減り、他の関連産業の需要も停滞していることで経済は悪化しており、2015年4~6期のGDPは前期比0.1%減に落ち込んだ。雇用も厳しく、失業率は2006年以来の高水準となっている。

同国では住宅市場が低金利で過熱化し、バブル状態になることが懸念されているため、追加利下げは先送りされるとの見方が浮上していたが、中銀のオルセン総裁は「ノルウェー経済は原油安のため、低成長が予想より長引く」として、景気対策を優先して再利下げに踏み切った。さらに総裁は「経済の現在の見通しは、主要政策金利が来年にさらに引き下げられることを示唆している」と述べ、さらなる利下げを辞さない構えを示した。