ロシア政府は23日、ロシア郵便と大手銀行の国営VTBが合弁で新銀行ポストバンクを設立する計画を承認したと発表した。ポストバンクはVTB傘下のレトバンクを統合し、来年初めに営業開始する。
ポストバンク設立の背景には、経営効率向上を迫られている国内最大手のズベルバンクが採算の合わない支店を数百店規模で閉鎖し、僻地の住民が金融サービスを受けにくくなるという事情がある。ポストバンクはロシア郵便の営業所4万2,000を利用し、ズベルバンクの約1万7,000をはるかに上回る営業網を通して、国内全域にサービスを提供する計画だ。
ロシア郵便は2019年までの民営化を視野に入れ、経営体質の改善と配達業務の効率化などで近代的な郵便サービス会社への転換に取り組んでいる。銀行事業への参入もこの戦略に沿った措置となる。