欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/10/19

西欧

独不動産大手ヴォノヴィア、同業に敵対的TOB

この記事の要約

独住宅不動産最大手のヴォノヴィア(旧ドイチェ・アニントン)は14日、同2位のドイチェ・ヴォーネンに対する株式公開買い付け(TOB)計画を発表した。ドイチェ・ヴォーネンは9月に同3位のLEGと合併合意したばかりで、ヴォノヴ […]

独住宅不動産最大手のヴォノヴィア(旧ドイチェ・アニントン)は14日、同2位のドイチェ・ヴォーネンに対する株式公開買い付け(TOB)計画を発表した。ドイチェ・ヴォーネンは9月に同3位のLEGと合併合意したばかりで、ヴォノヴィアの計画は敵対的な買収となる。

ヴォノヴィアはドイチェ・ヴォーネンを債務の引き受けも含めて総額140億ユーロで買収する考え。ドイチェ・ヴォーネン株11株につき現金83.14ユーロと自社株7株を割り当てることをドイチェ・ヴォーネンの株主に提案した。ドイチェ・ヴォーネンを1株当たり26ユーロ弱と評価した格好で、買収提示額は13日の終値(24.20ユーロ)を7%以上、上回る。

ドイチェ・ヴォーネンは28日の臨時株主総会でLEGとの合併計画への承認を得る考えだが、同合併計画に対しては株主から批判が出ており、ヴォノヴィアは同計画が承認されないと判断。ドイチェ・ヴォーネンへのTOBに踏み切った。ヴォノヴィアのロフル・ブーフ社長は、「わが社の(TOB)提案の方が魅力的で戦略的にも意義が大きい」と述べドイチェ・ヴォーネンに対するTOBの成功に自信を示した。

ドイチェ・アニントンは9月2日付で社名をヴォノヴィアに変更した。