欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/10/26

西欧

VW、不正車のEU販売を停止

この記事の要約

独フォルクスワーゲン(VW)は21日、不正ソフトウエアを搭載したディーゼル車のEU域内での販売を全面停止したことを明らかにした。すでにディーラーに引き渡した車両も対象となる。 販売を停止するのは欧州排ガス基準「ユーロ5」 […]

独フォルクスワーゲン(VW)は21日、不正ソフトウエアを搭載したディーゼル車のEU域内での販売を全面停止したことを明らかにした。すでにディーラーに引き渡した車両も対象となる。

販売を停止するのは欧州排ガス基準「ユーロ5」に対応したエンジン「EA189」を搭載した車両。現在販売する車両の大部分はユーロ5よりも基準が厳しい「ユーロ6」に対応しているため、販売停止となった車両は少ないという。

EA189搭載車の販売はEUの一部加盟国ですでに停止していたが、全域に拡大した。VWの広報担当者は、独連邦陸運局(KBA)のリコール命令を踏まえて販売停止を決定したことを明らかにした。リコール台数はドイツが240万台。EU28カ国では計850万台に上る。

VWのディーゼル車をめぐっては、EA189の後継エンジン「EA288」を搭載した車両にも不正ソフトが搭載されているとの観測が22日に浮上したが、これについてVWは同日、EA288には不正ソフトが搭載されていないとの声明を発表した。