2015/11/16

EU情報

ユーロ圏の7~9月成長率は0.3%、輸出停滞で上げ幅縮小

この記事の要約

EU統計局ユーロスタットが13日発表したユーロ圏の2015年7~9月期の域内総生産(GDP、速報値)は、実質ベースで前期から0.3%増加した。プラス成長は10四半期連続。ただ、中国など新興国経済の失速で輸出が伸び悩み、上 […]

EU統計局ユーロスタットが13日発表したユーロ圏の2015年7~9月期の域内総生産(GDP、速報値)は、実質ベースで前期から0.3%増加した。プラス成長は10四半期連続。ただ、中国など新興国経済の失速で輸出が伸び悩み、上げ幅は前期の0.4%から縮小した。

前年同期比の成長率は前期を0.1ポイント上回る1.6%。EU28カ国ベースの成長率は前期比0.4%、前年同期比1.9%で、いずれも前期と同水準だった。(表参照)

ユーロ圏は原油安、低金利、欧州中央銀行(ECB)の量的金融緩和に支えられ、緩やかな回復を続けている。同期は内需が堅調を維持したもようだ。しかし、輸出はユーロ安が追い風となっているものの、新興国の需要停滞で振るわない。その象徴がドイツとイタリア。7~9月期のGDPはドイツが前期比0.3%増、イタリアが0.2%増となり、上げ幅はそれぞれ前期から0.1ポイント縮小した。両国の統計局は、個人消費が伸びたものの、輸出が景気減速の足かせになったとしている。

債務問題で揺れたギリシャは資本規制などが響いて0.5%減となり、3四半期ぶりのマイナス成長に転落した。EUなどによる金融支援を脱却し、景気回復が続いていたポルトガルも0.5%増だった前期からゼロ成長に失速した。

一方、フランスは0.3%増と、ゼロ成長だった前期から回復。スペインは0.8%増と、上げ幅は前期を0.2ポイント下回ったものの、高水準を維持した。

ECBのドラギ総裁は10月、ユーロ圏のデフレ懸念と新興国経済の先行き不安に対応するため、追加金融緩和を12月の理事会で検討する意向を表明した。7~9月期のGDPが縮小したことで、ユーロ圏の国債などを買い取る量的緩和の拡充が決まるのは確実な見通し。また、民間金融機関が手元資金をECBに預け入れる際の金利(中銀預金金利)のマイナス幅を現行の0.2%から拡大するとの観測も浮上している。