2015/11/16

EU情報

トルコの改革が後退、欧州委が年次報告書で批判

この記事の要約

欧州委員会は10日発表したEU拡大に関する年次報告書で、最大の懸案となっているトルコについて、言論の自由、人権保護などで問題があり、「改革のペースがスローダウン」しているとして批判し、政府に改革の進展を促した。 トルコと […]

欧州委員会は10日発表したEU拡大に関する年次報告書で、最大の懸案となっているトルコについて、言論の自由、人権保護などで問題があり、「改革のペースがスローダウン」しているとして批判し、政府に改革の進展を促した。

トルコとEUの加盟交渉は2005年に開始された。しかし、トルコがEU加盟国であるキプロス(ギリシャ系の南キプロス)の国家承認を拒否していることや、イスラム国である同国の加盟にドイツ、フランスが冷ややかなことが障害となって、交渉は停滞している。35に上る交渉項目のうち、交渉開始にこぎ着けたのは14項目、完了したのは1項目だけという状態にある。

欧州委は報告書で、トルコがシリアなど中東からの難民を受け入れていることを評価した一方で、法支配と基本的人権の尊重が「全体的に後退している」と指摘。司法の独立、言論・集会の自由などでも不十分な点が多く、欧州基準に反しているとして、改善を求めた。

このほか欧州委はトルコ政府に対して、クルド人武装勢力との衝突が激化していることに懸念を示し、和平協議の再開を促した。