欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/5/19

EUその他

流し網漁を来年から全面禁止、欧州委が提案

この記事の要約

欧州委員会は14日、EU水域での流し網漁を全面的に禁止する方針を打ち出した。すでに実施されている制限が順守されておらず、貴重な生物が誤って捕獲されるケースが後を絶たないことから、2015年1月から例外なく禁止し、監視しや […]

欧州委員会は14日、EU水域での流し網漁を全面的に禁止する方針を打ち出した。すでに実施されている制限が順守されておらず、貴重な生物が誤って捕獲されるケースが後を絶たないことから、2015年1月から例外なく禁止し、監視しやすいようにする。加盟国の承認を経て正式決定する。

流し網漁では、狙っている獲物だけでなく海面近くを泳ぐ魚類を一網打尽にし、保護対象となっている海生哺乳類、海ガメ、海鳥なども網にかかる。このためEUは2002年、クロマグロなど回遊魚の流し網を禁止する措置を導入。2008年からはバルト海での流し網漁を禁止している。

しかし、船団を組まないで単独で操業する漁船の監視が難しいことなどから、ルールは完全には守られていない。このため、欧州委は来年から全面的に禁止することを決めた。漁船が流し網を積み込むことも禁止する。