欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/12/7

西欧

ABインベブ、SABミラーの一部事業を売却へ

この記事の要約

ビール世界最大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ、本社ベルギー)は3日、買収で合意した英SABミラーの一部事業の売却を検討していることを明らかにした。買収をめぐる競争上の問題を解消し、EU当局の認可を取り […]

ビール世界最大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ、本社ベルギー)は3日、買収で合意した英SABミラーの一部事業の売却を検討していることを明らかにした。買収をめぐる競争上の問題を解消し、EU当局の認可を取り付ける狙いがある。

売却するのはイタリアのブランド「ペローニ」、同オランダの「グロルシュ」と、英国のクラフトビール子会社ミーンタイム。近く売却先候補の企業と交渉を開始する。

ABインベブは11月、ビール世界2位のSABミラーを710億ポンド(約1,120億ユーロ)で買収することで合意した。ただ、これによって世界ビール市場のシェアが3割に拡大することから、関係当局の承認を取り付けるのは難しいとみられている。

同社は米国での認可に向けて、米合弁会社モルソン・クアーズの株式58%を120億ドルで合弁相手のモルソン・クアーズに売却することを決定済み。欧州でも事業売却を進め、買収の可否に関する欧州委員会の審査に備える。