仏食品飲料大手のダノンが、医療用栄養食部門の売却について、同業ネスレ(スイス)と交渉を進めているもようだ。13日付の英フィナンシャル・タイムズ(FT)などが報じた。
消息筋がFTなどに明らかにしたところによると、ダノンは市場規模が小さい医療用栄養食部門から撤退し、ベビーフード事業に経営資源を集中するため、同部門の売却を検討している。ネスレとの交渉は初期段階で、他社とも接触しているという。売却額は最大50億ユーロに上る見通しという。
ダノンは乳製品、ベビーフード、ミネラルウォーター、医療用栄養食が4大部門。うち医療用栄養食の昨年の売上高は13億ユーロで、全体の6%にとどまっている。
ブルームバーグは、ドイツの医療サービス大手フレゼニウスも同部門の買収を検討したが、断念したと報じている。