欧州委が三菱電機と日立に制裁、自動車部品のカルテルで

欧州委員会は1月27日、三菱電機と日立製作所が自動車部品の販売でカルテルを結んでいたとして、総額約1億3,778万ユーロの制裁金を科したと発表した。デンソーもカルテルに加わっていたが、最初に通報して摘発に協力したため、制裁を全額免除された。

欧州委によると、3社は2004年9月から10年2月にかけて、自動車用のオルタネーター(発電機)、スターター(エンジン始動装置)で価格カルテルを結んでいた。各社の事業所や外食店などで会合を持ち、自動車メーカーが実施する入札で価格を調整したり、受注を分け合っていたとしている。

制裁額は三菱電機が1億1,092万ユーロ、日立が2,686万ユーロ。調査に協力したため、制裁は三菱電機で28%、日立で30%減額された。さらに、両社とも調査段階でカルテルに関与したことを認め、調査に協力すれば制裁額を減額する和解手続きに応じたため、10%の減額が認められた。

同カルテルは欧州以外の地域で行われたが、欧州委はこれらの部品が欧州の自動車メーカーにも販売されており、EU域内の消費者にも影響を与えたとして、厳しい処分を下した。

三菱電機は「処分を厳粛に受け止め、コンプライアンスの再徹底、更なる強化に全社を挙げて取り組んでいく」とする声明を発表。日立も声明で「コンプライアンスの再徹底を図る」とコメントした。

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