欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/4/7

西欧

スペイン大手銀、米シティの国内事業買収へ

この記事の要約

スペイン大手銀行のバンコ・ポピュラールは4日、米金融大手シティグループがスペインで展開するリテール銀行、クレジットカード部門の買収交渉を進めていることを明らかにした。買収額など詳細は不明。 シティグループのスペインのリテ […]

スペイン大手銀行のバンコ・ポピュラールは4日、米金融大手シティグループがスペインで展開するリテール銀行、クレジットカード部門の買収交渉を進めていることを明らかにした。買収額など詳細は不明。

シティグループのスペインのリテール銀行部門は小規模で、支店数は45、顧客は約10万人にとどまっている。クレジットカード部門の方が規模で上回り、カード発行数は約130万枚に上る。

バンコ・ポピュラールは時価総額で国内5位の銀行。スペインの債務危機、景気後退で経営が悪化したが、公的救済を受けることなく乗り切り、2013年に黒字に転じた。

スペインでは地場の大手銀行や、国内各地に強力なネットワークを持つ多数の貯蓄銀行が銀行市場を支配し、外銀を圧倒している。債務危機による金融市場の混乱が沈静化し、地場銀行が勢いを取り戻している中、外銀はさらに厳しい状況にある。バンコ・ポピュラールはこうした点に目をつけてシティグループから事業を買収し、再編が進む国内金融業界での基盤強化を図りたい考えのようだ。