エネルギー消費のCO2排出、EU全体で0.7%増

EU統計局(ユーロスタット)が3日公表したEU域内のエネルギー消費に伴う二酸化炭素(CO2)排出量に関するリポートによると、2015年は化石燃料の燃焼によるCO2排出量が前年比で0.7%増加した。国別にみると、EU28カ国のうち前年の水準を下回ったのは8カ国にとどまり、17カ国でCO2排出量が増加した。

CO2排出量は気候条件、経済成長、人口規模、輸送や生産活動などによって変動し、EUではCO2が温室効果ガス排出量の約80%を占めている。また、エネルギー消費に伴うCO2排出量には当該国におけるエネルギー資源の輸出または輸入量が反映されている。

CO2排出量を国別にみると、前年との比較で最も減少幅が大きいのはマルタの26.9%減。以下、エストニア(16.0%減)、デンマーク(9.9%減)、フィンランド(7.4%減)、ギリシャ(5.0%減)と続いている。これに対し、スロバキアではCO2排出量が前年比9.5%増と最も大幅な増加を記録。ポルトガル(8.6%増)、ハンガリー(6.7%増)、ベルギー(4.7%増)、ブルガリア(4.6%増)などでもCO2排出量が前年の水準を大幅に上回った。一方、ドイツとチェコは横ばい、スウェーデンはデータを修正中のため今回の統計には含まれていない。