英政府統計局が7月27日発表した2016年4~6月期の国内総生産(GDP、速報値)は前期比0.6%増となり、14四半期連続でプラス成長となった。伸び率は前期の0.4%から加速。市場予想の0.5%を上回った。
分野別では製造業が自動車、製薬業界の好調に支えられて2.1%増となり、前期の0.2%減から回復。上げ幅は1999年7~9月期以来の高水準に達した。英経済の柱であるサービス業は0.5%増。建設業は0.4%減と不振だった。
英国のEU離脱は6月23日に実施された国民投票で決まったため、同期のGDPに離脱問題はほとんど反映されていない。ハモンド財務相は今回の景気拡大について「経済が力強い状態でEUとの離脱交渉に入ることができる」とコメントした。
ただ、EU離脱決定の影響が今後に表面化するのは確実とみられ、英中銀のイングランド銀行が8月にも金融緩和策を打ち出すとの見方が広がっている。