伊最大手銀行のウニクレディトは1日、財務改善に向けた大型増資を6日に開始すると発表した。目標とする130億ユーロを確実に調達するため、38%の割引価格で新株を発行する。
ウニクレディトは昨年12月、財務の改善に向けて、130億ユーロの株主割当増資や1万4,000人の削減を柱とする経営健全化計画を発表。増資は1月に株主から承認されていた。
1株当たりの発行価格は8.09ユーロ。5株につき13株の新株を割り当てる。応募は6日に開始され、3月10日に締め切る。
同行は1月30日、2016年12月通期の最終損益が118億ユーロの赤字になるとの見通しを表明していた。前期は17億ユーロの黒字だったが、不良債権処理に伴う122億ユーロの損失が財務を圧迫し、過去最大の赤字となる。
同期の決算は2月9日に発表の予定。財務悪化で中核的自己資本比率は8%に低下し、欧州中央銀行(ECB)が最低基準とする10%を割り込むが、増資によって改善されるとしている。