ギリシャのサマラス首相は9日に内閣改造を行い、財政再建のキーマンとなる財務相に国内大手銀行ユーロバンクの首席エコノミストであるギカス・ハルドゥベリス氏を起用した。
今回の内閣改造は、5月の欧州議会選で与党・新民主主義党が惨敗し、財政健全化に向けた緊縮策に反対する急進左派連合(SYRIZA)が1位となったことを受けたもの。ベニゼロス副首相兼外相(連立政権を組む全ギリシャ社会主義運動党の党首)など、他の主要閣僚は留任する。
ハルドゥベリス氏は米バークレー大学で経済学の博士号を取得した経済、金融の専門家で、ピレウス大学の教授を兼任している。歴代の2内閣で経済顧問を務めた実績もある。
同氏はストゥルナラス財務相の後任となる。ストゥルナラス氏はギリシャ中央銀行総裁に転出する。