米当局がドイツ銀に制裁、ボルカー・ルール抵触で

米連邦準備理事会(FRB)は20日、ドイツ銀行が自己勘定取引を規制する「ボルカー・ルール」などを順守しなかったとして、1億5,660万ドルの制裁金を科すと発表した。

制裁はボルカー・ルールのほか外国為替取引の不正を対象としたもので、制裁額はそれぞれ1億3,690万ドル、1,970万ドルとなる。

ドイツ銀の外国為替業務を担当する行員は競合企業の担当者とチャットで為替ポジション(外貨債権と債務の差額)に関する情報を交換していた。同行はこうした不正行為を発見・防止できなかったことから、制裁を受けた。

ボルカー・ルールはリーマンショックに端を発する金融危機をきっかけに導入された金融規制改革法(ドッド・フランク法)の中心的なルールで、ポール・ボルカーFRB議長(当時)が提唱した。銀行はリスクヘッジを行わない限り、自己勘定取引を禁じられる。

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