武田薬品、独に新製造施設

武田薬品工業は16日、独東部オラニエンブルクの工場で、新たな製造施設の竣工式を行った。式典には地元ブランデンブルク州のディートマール・ヴォイトケ州首相や八木毅駐独大使のほか、ドイツのアンゲラ・メルケル首相が出席。来賓数は500人に上った。

グローバル生産体制の最適化に向けた取り組みの一環として床面積2万1,400万平方メートルの新製造施設を建設した。大阪工場の固形製剤製造を同施設に部分移管する。年末の稼働開始を予定している。投資額は約1億ユーロで、そのうち約2,300万ユーロを同州とドイツ政府が支援した。

オラニエンブルク工場は固形製剤(錠剤とカプセル)の専用工場で、消化器系疾患治療剤、中枢神経系疾患治療剤、循環器系疾患治療剤をはじめ、幅広い種類の医薬品を製造し、その約98%を世界100カ国以上に輸出している。今回の生産能力拡張に伴い新たに約180人を採用し、雇用規模を766人へと拡大した。

武田薬品はスイスの製薬大手ナイコメッドを2011年に買収。これに伴いドイツ事業を大幅に拡大した。独工場はオラニエンブルクとジンゲンの2カ所にあり、同国全体の雇用規模は2,000人を超える。

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