欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/6/23

西欧

欧州海運大手3社の提携、中国の不承認でとん挫

この記事の要約

欧州海運大手のAPモラー・マースク(デンマーク)は17日、同社とMSCメディタレニアン・シッピング・カンパニー(スイス)、CMA-CGM(仏)の3社が業務提携する計画を断念すると発表した。中国商務省の承認を得られなかった […]

欧州海運大手のAPモラー・マースク(デンマーク)は17日、同社とMSCメディタレニアン・シッピング・カンパニー(スイス)、CMA-CGM(仏)の3社が業務提携する計画を断念すると発表した。中国商務省の承認を得られなかったため。3社は海運不況で経営環境が厳しくなるなか、主要航路のコンテナ貨物輸送業務で連携しコストを削減する意向だった。

3社はアジア~欧州、太平洋、大西洋航路でコンテナ貨物船を共同運航する事業連合「P3ネットワーク」を結成する計画を昨年6月に発表。米国と欧州連合(EU)からはすでに認可を得ていた。

P3ネットワークでは3社が提供する255隻のコンテナ船を使って業務を行う計画だった。輸送能力は260万TEU(20フィートコンテナ換算)で、提供分担率はマースク42%、MSC34%、CMA-CGM24%となっていた。3社は世界的な海運大手で、コンテナ海運市場で合わせて40%近いシェアを持つ。