欧州委がテバに異議告知書、後発薬販売めぐる違法行為で

欧州委員会は17日、後発医薬品大手のテバ・ファーマスーティカル・インダストリーズ(イスラエル)が米製薬会社セファロンと談合し、睡眠障害治療薬「モダフィニル」の後発薬発売を遅らせた疑いがあるとして、異議告知書を送付したことを明らかにした。最終的に“クロ”と認定すれば、全世界の売上高の最大10%に相当する制裁金支払いを命じる。テバに対する同様のケースでの制裁は2度目となる。

問題となっているモダフィニルは、昼間の激しい眠気や睡眠発作を伴うナルコレプシーの治療薬。セバが2011年に買収したセファロンが開発した。

欧州委によると、テバとセファロンは買収前の05年、テバが欧州市場におけるモダフィニルの後発薬の発売を12年10月まで延期する代わりに、セファロンが対価を支払った疑いが浮上している。これがEU競争法に違反するとして11年から調査を進めた結果、談合の疑いが濃厚になり、テバに異議告知書を送付した。

テバは14年、仏製薬会社レ・ラボラトワール・セルヴィエが開発した高血圧症治療薬「ペリンドプリル」の後発薬販売をめぐり、今回と同様の違反行為があったとして、欧州委から1,557万ユーロの制裁金支払いを命じられた経緯がある。

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