欧州委員会は19日、独製薬・化学大手のバイエルが米農業化学大手モンサントを買収する計画について、審査期限を延長すると発表した。バイエルの要請に応じたもので、来年1月8日となっていた期限を同月22日に変更する。
バイエルは2016年9月、モンサントを最大660億ドルで買収することで合意した。これに関して欧州委は8月下旬、農薬、野菜の種子などの分野で両社が大きなシェアを持ち、とくに雑草に効力があるが作物には影響を及ぼさない選択性除草剤で競争が阻害される恐れがあるとして、本格的な調査を開始すると発表。1月8日までに買収の可否を判断する方針を打ち出していた。
バイエルは声明で、欧州委に審査期限の延長を要請したことを確認。理由は明らかにしていないが、競争上の是正策として一部の事業を売却する可能性は否定している。