伊藤忠と仏スエズ、セルビアで廃棄物処理発電事業を受注

伊藤忠商事は2日、仏エネルギー大手スエズと共同でセルビアの首都ベオグラードの廃棄物処理発電事業を受注したと発表した。官民連携(PPP)の同プロジェクトでは、新設する廃棄物焼却発電施設で、同市で排出される一般廃棄物を焼却し、その余熱で発電及び熱供給を行う。

伊藤忠とスエズは折半出資の合弁会社ベオ・チスタ・エネルギヤを通じて同事業を請け負う。契約期間は25年で、事業収益は総額16億ユーロに上る見通し。

契約にはこのほか、◇同市にある既存のヴィンチャ最終処分場の閉鎖と管理◇新たな最終処分場の建設と運営◇建設廃材の焼却処理施設の新設と運営――が含まれる。これら新施設での一般廃棄物の処理量は同市の廃棄量の約66%に相当する年間34万トン、建設廃材の処理量は年間20万トンとなる見通しだ。

セルビアは2023年までにEUの廃棄物処理基準に適合することを目指しており、老朽化した旧式の処分場の早期閉鎖と環境負荷の少ない処理施設の建設を急いでいる。

伊藤忠とスエズは英国で同様の事業を複数実施しており、同国の廃棄物焼却処理市場の15%に当たる年間130万トンの廃棄物を処理している。

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