欧州商用車大手のスカニア(スウェーデン)は12日、トラック販売をめぐるカルテル疑惑でEUから約8億8,000万ユーロの制裁金支払いを命じられたことを不服として、欧州委員会をEU司法裁判所に提訴したと発表した。
欧州委は2011年、ドイツのMAN、ダイムラー、ボルボ/ルノー(スウェーデン/仏)、伊イベコ、オランダのDAF、スカニアの6社・グループが1997年から2011年にかけて、トラックの販売価格を取り決めるなどカルテルを結んでいた疑いがあるとして、関係各社に立ち入り調査を実施。スカニアを除く企業はカルテルへの関与を認め、調査に協力したため、欧州委は調査段階でカルテルへの関与を認めて調査に協力すれば制裁額を10%減額する和解制度を適用し、16年7月に総額29億2,650万ユーロの制裁を科した。
スカニアはカルテル関与を否定し、和解に応じなかったが、欧州委は今年9月末、“クロ”
と認定し、同社に対してダイムラーに次ぐ巨額の制裁を科していた。スカニアは声明で、改めてカルテル関与を否定。制裁取り消しを求めて提訴したことを明らかにした。