BASF、ポーランドの自動車排ガス触媒工場を拡張

化学大手の独BASFは11日、ポーランド南西部のシロダ・シロンスカにある自動車排ガスの触媒工場を拡張すると発表した。生産ライン増設に加え、同社の触媒とフィルターを小型のディーゼル、ガソリン車に装備する設備も整備する。工場の敷地面積を約1万4,000平方メートル拡大し、生産施設面積も5割以上増やす計画だ。

シロダ・シロンスカ工場はBASFにとって欧州最大の排ガス触媒生産拠点で、欧州、中東、アフリカ市場に製品を供給している。新生産ラインでは最新技術を導入し、CSR(選択接触還元)、窒素酸化物(NOx)アブソーバ、FWC(四元触媒)など多様な排出触媒・フィルターを生産する。

EUは今年9月、実際に自動車が道路を走る際の排ガス量を測定する「実走行排ガス試験(RDE)」を開始。自動車業界はその対応を迫られている。BASFはポーランド工場の生産能力拡張により、厳しいRDE規定をクリアできる自社触媒・フィルターへの需要拡大に対応する。

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