欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/6/30

東欧・ロシア・その他

トルコが2カ月連続で利下げ、主要政策金利8.75%に

この記事の要約

トルコ中央銀行は24日、主要政策金利である1週間物レポ金利を9.5%から0.75ポイント引き下げ、8.75%にしたと発表した。利下げは5月に続いて2カ月連続。利下げ幅は市場予測の0.5ポイントを上回った。翌日物貸出金利は […]

トルコ中央銀行は24日、主要政策金利である1週間物レポ金利を9.5%から0.75ポイント引き下げ、8.75%にしたと発表した。利下げは5月に続いて2カ月連続。利下げ幅は市場予測の0.5ポイントを上回った。翌日物貸出金利は12%、借入金利は8%を維持した。

バシチュ総裁は今回の利下げの理由として、◇インフレ率低下の兆しがある◇経常収支の大幅な改善◇市場における資金調達の条件が改善――を挙げた。市場関係者は5月の物価上昇率が前月を上回る9.66%に達したことなどから、中銀の見通しに必ずしも同意していない。しかし、利下げ決定後も通貨リラの為替相場は安定しており、トルコ中銀は市場の信用を維持することに成功したもようだ。

来月10日の大統領選に出馬する予定のエルドアン首相は、中銀に対する金融緩和の圧力を高めている。前回(5月)の利下げに対しても「0.5ポイントでは下げ幅が足りない」と批判していた。

トルコでは、昨年12月の汚職疑惑浮上を機に通貨リラが急激に下落し、中銀は1月、為替相場安定に向けて4.5%から10.0%へ(5.5ポイント)の大幅利上げに踏み切った。