欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2014/7/7

西欧

BMW、メキシコ工場建設へ

この記事の要約

高級車大手の独BMWは3日、メキシコに完成車工場を建設すると発表した。グローバル生産体制の拡充戦略に沿った措置で、同工場で生産した車両をアメリカ大陸全体に供給する意向だ。メキシコは、約50カ国と自由貿易協定を結んでいるた […]

高級車大手の独BMWは3日、メキシコに完成車工場を建設すると発表した。グローバル生産体制の拡充戦略に沿った措置で、同工場で生産した車両をアメリカ大陸全体に供給する意向だ。メキシコは、約50カ国と自由貿易協定を結んでいるため、BMWは輸出に伴う関税・為替上のリスクを回避できる。

約10億ドルを投じて新工場をメキシコ中部のサン・ルイス・ポトシに建設。2019年から生産を開始する。年産能力は15万台で、従業員1,500人の雇用を予定している。生産車種は明らかにしていないが、これまで欧州からアメリカ大陸に輸出してきた「1シリーズ」「3シリーズ」が有力視されている。

BMWは米サウスカロライナ州スパータンバーグ工場の生産能力を2016年までに現在の年30万台から45万台に引き上げる計画を3月に明らかにした。メキシコに工場を設置すると、同社の北米生産能力は60万台に拡大する。

メキシコでは競合アウディがSUV「Q5」の生産を16年に開始。18年にはダイムラーも日産と共同で製造に乗り出す。今回BMWが計画を発表したことで、独高級車3社は同国にそろって工場進出することになった。